膝を曲げると痛いのはなぜ?原因と痛みを解消する4つの方法


膝の痛み
飯澤 宣尚先生

理学療法士

飯澤 宣尚先生 監修

SHARE

BoDiSIL編集部

曲げると痛い膝

辛いですよね。

膝に痛みがあると歩くのが億劫になってしまいますし、座るのですら苦痛になり、日常生活に支障が出ることも。

また、膝痛はそのまま放置しておくと、将来歩行に大きな支障が出る可能性もあるので注意が必要です。

しかし、膝の痛みは原因をしっかり理解し、本記事で紹介する4つの方法を使うと痛みが和らぐ可能性がグッと高くなります。

今回、理学療法士の飯澤先生監修のもと、膝の痛みの原因と、痛みを解消する4つの方法を詳しく解説していきます。

是非参考にしてみて下さいね。

監修者

飯澤 宣尚 理学療法士

飯澤 宣尚 いいざわのぶひさ


取得資格:理学療法士、作業療法士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター2級
経歴:上野病院、八尾北医療センター、介護老人保健施設わかば、聖和病院、小西病院と働き、現在は博愛福祉会サンホームあまがさきで勤務。
所属学会:国際PNF協会、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会

膝が痛くて悩んでいる人のリアルな声

膝の痛みは放置厳禁

立ち仕事が多い人や腰や膝に負担が掛かる仕事をしている人は、どうしても膝を痛めがちになります。

膝が痛くなると歩くのが億劫になるだけでなく、立ったり座ったりする動作もスムーズに行えなくなりますよね。

膝が痛み始めたばかりのころは、この立ち上がり動作がスムーズに行えないなどの症状が主なため、我慢してしまいがちです。

この段階で適切な処置を受けられれば、ある程度膝の痛みは改善します。しかし、そのまま放っておくと、徐々に膝の関節が変形して歩行が難しくなってしまうこともあるので注意が必要です。

膝の痛みを防ぐためには、毎日のケア、心がけが大切です。

膝が痛くなる原因を知った上で上手に対策をしていきましょう。

膝が痛くなる原因

関節に大きな負担が掛かっているから

あなたは普段運動をしていますか?

あるいは、膝や腰に負担が掛かる仕事をしていますか?

もししているのであれば、関節に大きな負担が掛かっていることが膝の痛みの原因かもしれません。

長時間の立ち仕事や激しい運動、重い荷物の持ち運びなどをする際は、サポーターをするなどして膝に大きな負担が掛からないよう気を配りましょう。

また、肥満も膝に大きな負担を掛けることになるので、肥満予防も大切です。

肥満になると、どうしても膝に掛かる体重が増えます。

肥満はこんなに膝に良くない

立位では膝にかかる負担が体重分だけかかってくるのに対し、歩行だと3倍、走行だと5~8倍、ジャンプすると5~10倍もの衝撃が膝にかかります。

体重が60kgの人だと歩行だと180㎏、走行だと480㎏、ジャンプすると600㎏の衝撃が瞬間的に膝に生じます。

単純に1㎏体重が増えると、歩行で3㎏、走行だと8㎏、ジャンプだと10㎏もの負担がかかってきます。

肥満は膝の痛みだけでなく生活習慣病などのリスクも高めるので、普段から生活習慣に気を配り太りすぎないように注意しましょう。

肥満予防には下記の記事もおすすめです。

膝の軟骨(半月板)がすり減っているから

膝にある骨と骨の間には軟骨(半月板)があり、骨が直接触れるのを防いでくれています。

一度すり減った半月板はもとには戻れません。

加齢などによって半月板がすり減ってなくなったしまうと、直接骨同士が接触します。それが痛みになってきます。

また、その状態が続くと膝の関節自体が変形を起こしてしまいます。

日本人ではO脚変形が最も多いです。O脚になると膝の内側の軟骨がすり減りやすくなります。

反対にX脚になると膝の外側の軟骨がすり減りやすくなります。

膝や下半身の筋肉が衰えているから

膝の筋肉が衰えることでも痛みが出る場合があります。

理由は膝の関節は、筋肉によって支えられているからです。

そのため、筋肉が衰えてしまうと関節を支える力が弱くなり、関節が不安定になってしまいます。

関節の動きが不安定になり、軟骨がすり減りやすくなって、膝の痛みが出やすくなってしまうのです。

また、膝の以外の筋肉が衰えることでも、膝に負担がかかってきます。

例えば、お尻の筋肉や足の筋肉が弱ると膝でかばおうとします。

お尻や足の筋肉の負担分を膝の筋肉で補おうとするので、結果として膝が痛くなるのです。

日ごろから下半身の筋肉を鍛えることで、膝の痛みを予防することができます。

急な運動は避ける

ランニング

普段運動不足の人が急に激しい運動などをしたときなどは、ひざに痛みが出やすいといわれています。

例えば、ダイエットのためにいきなり長距離のランニングなどは避け、徐々に距離を伸ばしていきましょう。

中高年の人は、痛みが無くても膝の軟骨がすり減っていることが珍しくありません。

その状態で無理をすると、あっという間に膝を痛めてしまいます。

病気

膝の痛みの中には病気によるものもあるので注意が必要です。

「ちょっと無理をしただけ」

「年齢のせい」

などと決めつけず、痛みが長引く場合は整形外科を受診しましょう。

膝の痛みが出る病気の中には関節リウマチなどがあります。

適切な治療を受けることで膝の痛みが改善する場合もあるので、自己判断は禁物です。

膝の痛みを解消する4つの方法

では、膝の痛みを解消するためにはどうすれば良いのでしょうか?

病院で治療を受けるのも大切ですが、膝の痛みを予防する・和らげるには毎日の生活の中で工夫することがとても大切です。

1.膝周りの筋肉を鍛える

膝のストレッチ

膝の痛みを予防・緩和するのに効果的なのは膝周りの筋トレです。

膝周りの筋肉を鍛えることで関節を支える力が強くなり、関節がスムーズに動きやすくなります。

特に膝の軟骨がすり減ってくると関節の動きが不安定になり、それが原因で痛みが出やすくなるので、意識して膝の筋肉を鍛えるようにしましょう。

膝の筋トレといっても、ハードなエクササイズは必要ありません。

日常生活の中でできるトレーニングもあるので、今日から行ってみてください。

スキマ時間でできるトレーニング

膝まわりの筋肉を鍛えるのにはパテラセッティングが有効です。

    パテラセッティングのやり方
  • STEP.1
    バスタオルを準備する
    普通のタオルでもOK

  • STEP.2
    床に座る
    足を伸ばして床に座って下さい。
  • STEP.3
    タオルを丸めて右膝の下に置く
  • STEP.4
    反対の左膝を立てる
  • STEP.5
    右足を伸ばす
    3~5秒キープ。膝の内側に意識をもっていく
  • STEP.6
    反対の足も行う
    10回くらいやったら足を替えてやってみて下さい。

空いている時間などに、片足立ちをするのも有効です。

このとき、膝を中心としてバランスを取るように心がけて下さい。

20秒ずつ交互に片足立ちをするだけで適度に膝まわりの筋肉へ刺激を与えることができます。

片足立ちはかんたんという人は下記の動作もオススメです。

片足立ち応用編

2.体に合った靴を履く

靴

立ち仕事が多い人は、靴を見直すことも効果的です。

特にヒールの高い靴を履くことが多い人は、一度自分の体に合った靴かどうかをチェックしてみましょう。

サイズが合っていることはもちろんですが、ヒールの太さなども含めて長時間正しい姿勢で建てる靴が理想です。

百貨店の靴売り場などにはシューフィッターと呼ばれる靴選びのプロがいるので、相談してみるのも良いでしょう。

体に合った靴を履くことは、O脚やX脚といったトラブルも防ぐことにつながります。

3.温める・冷やす

膝が痛い場合は、温める・冷やすというのも効果的です。

慢性的に痛む場合は温湿布などで温めましょう。

温めることで血行が良くなり、膝関節に必要な栄養や酸素が行き渡りやすくなります。

運動をした後や腫れている場合、触ってみて熱を感じる場合は、冷やしてください。

氷で冷やしたり、保冷剤で冷やしたりですね。

どちらも患部に直接充てるのではなく、タオル等に巻いて使用する方がお勧めです。

4.サポーターを使用する

膝が痛む場合はサポーターを使用して膝の関節を固定してあげると痛みが和らぐ場合があります。

きつめのサポーターを使うと膝の関節が安定しやすくなりますが、長時間の使用には向かないので注意してください。

長時間使用すると、逆にその部分の筋肉が弱ってしまうので、適度に利用することをおすすめします。

一日中着けっぱなしにせず、時々はサポーターを外して軽く膝を動かすようにしましょう。

サポーターと一口にいっても固定や保温など様々な目的のものが市販されています。

中には、運動の際に筋肉や関節の動きをサポートするサポートタイツのようなものもあります。

自分の使いやすいサポーターを見つけて使ってみてください。

曲げると痛い膝は早めに対策をしましょう

慢性的な膝の痛みは放っておくとどんどん悪化します。最悪の場合、膝の関節が変形して歩行に支障が出て、人工膝関節を入れざるを得なくなることもあります。

「少し痛むだけだから」

「まだ我慢できるから」

と放置せず、早めに整形外科を受診して治療を受けましょう。

その上で、普段の生活の中で膝周りの筋肉を鍛えたり、サポーターなどを使用したりして、膝への負担を軽減するための工夫を行ってみてください。

太りすぎと感じている人は、たった2kg体重を落とすだけでも膝の痛みが和らぐこともあるので頑張ってみて下さいね。

BoDiSIL編集部

本記事のポイントをおさらい
  • 膝の痛みは間接に負担がかかっていることが主な原因
  • 膝まわりの筋肉の強化をすることで予防できる
  • 膝痛は放置するとどんどん悪化するので早めの対策を
  • 痛みがあまりに辛いときはので早めに整形外科を受診する